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GO TO HOKKAIDO

旅の始まりは、突然に

 2016年2月中旬、神奈川・横浜で開催された大規模なスノーボードの合同展示会に彼の姿はあった。かつてSIMSのボードを操り、ノーリーでデカいクリフをドロップしたり、あえてノーグラブでスピンしたり、スキーヤーにスプレーをぶっかけたり……と、その破天荒かつ悪ガキなスタンスながら魅力あふれるスタイルで絶大な人気を誇ったムービースター、MFMことマーク・フランク・モントーヤだ。そんな彼がSIMSチームに再加入してからの初来日であり、さらに、これまで佐藤秀平、石川敦士、村上“フミオ”史行、平田 巧のジャパンチームの面々が集まって撮影を行ったこともなかったため、急遽ではあったがチームシューティングのトリップが組まれることとなった。ブランドディレクターでありチームマネージャーを務める石川健二氏いわく、「最大の目的は、ライダー同士のコミュニケーションを密にすること。もちろん、シューティングトリップだったので写真や映像も残したかったけど、それよりもこういったチームとしての活動することが大切だなと思っていたから」とのこと。

 ただ、ひとつだけ大きな問題が目の前に立ちはだかっていた。それは、誰もが予想だにしなかった記録的な雪不足だ。当初は本州で行う予定だったが、トリップの前々日に天気図を読み解き、低気圧が向かっていた北海道へと乗り込むことになった。到着した日は降雪が少なくて不安そうな表情を浮かべていたSIMSクルーだったが、滞在1日目の夜には目論見どおり空から雪が舞い降り、北海道の極上パウダーとチーム初となるライディングセッションに、それぞれ思いを巡らせていた。

MOVIE

北海道ショートクリップ

佐藤秀平 Shuhei Sato

長年に渡ってパイプを滑り込み、オリンピック出場を目指して世界大会を転戦していた北海道・旭川ローカル。最近ではパイプだけでなく、バックカントリーを舞台に撮影に挑み、STONPやK-Filmsの作品に出演している。

マーク・フランク・モントーヤ Marc Frank Montoya

すべてがコントロールされたノーグラブのスピン、鍛え抜かれたボディから繰り出されるパワフルなアーバンライドなど、そのスタイルで多くのキッズを魅了した。Kingpin Productionの2002年作『Happy Hour』でトリを飾ったパートは、すでに伝説となっている。

石川敦士 Atsushi Ishikawa

オーリーの高さとスタイルに強いこだわりを持ち、スロープスタイル黎明期より第一線で活躍してきた。大きなケガを乗り越えて進化を繰り返し、コンテストでも輝かしい成績を残し、ムービーでもパートを獲得し続けてきた。

村上史行 Fumiyuki Murakami

この男に恐怖の二文字は存在しないのかもしれない……と思えるほど攻めまくるライダー。かつてはパイプで日本一と断言してもいいくらいのハイエアを武器に、オリンピックにも出場。その天賦の才は山滑りでも開花し、誰もが驚くようなラインを描き続けている。

平田 巧 Takumi Hirata

西日本を中心に活動するチーム「HYWOD」のメンバー。最近ではストリートをメインに、各地で撮影を続けている。手足の長い身体から繰り出される、ダイナミックさと繊細さを兼ね備えたトリックは必見。テレビ番組に出演したことで人気も急上昇中。

NEXT DOOR

SIMSチームが開く、新たなトビラ

Rider: Takumi Hirata / Photo: Gian

Photo: Gian

 新生SIMSチームの初となるシューティングトリップは、約1週間と短期間ではあったけれど、それぞれが写真と映像を残しただけでなく、ライダー同士の絆を深めることにもつながった。そんなトリップを終えてから、今後のブランドの展望を石川氏に伺った。「今はオリンピックに出るようなライダーばかりがフィーチャーされているけど、コンテストシーン以外にもスノーボードにはクールな部分がたくさんあって。SIMSとしては、もっと自由さが漂うスノーボードを追求し、それをチームで表現していきたい。さまざまなキャラとスタイルを持ったチームライダーがいるからこそ、それが可能だとも思っているしね。ただ、そのためにも今回のようなシューティングトリップで、ブランドとライダー、そしてライダー同士が密なコミュニケーションをとる必要があると改めて思ったよ。こういった場があるからこそ、チームとして、ブランドとして、SIMSらしいスノーボードを表現していけるんじゃないかなって。」

 活動するフィールドも異なれば、それぞれが追い求めるスタイルやゴールもさまざまなSIMSのチームライダーたち。だが、彼らに共通しているのは、SIMSというボードに搭乗し、自由なスノーボードを世の中に広めるということ。そんな彼らが化学反応を起こし、新たなスノーボードの一面を発信してくれる日は決して遠くないはずだ。

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