みんなの指を見せてくれよ

 突然ですが、みなさんは“先”をみてますか?
 “先”を見るというのは自分たち人間が当然のようにしている行動。みなさんも東京スカイツリーを初めて見たとき、先端がどこにあるのか見たはず。乳房が視界に入ればその先端を見たくなる。つまり、先端を見るのは本能のようなもの。
 前置きはさておき、スノーボードのスタイルで先端といえば、ずばり指先のカタチ。ときにライディングショットは滑り手の指先が大半の印象を担っている場合がある。手がグーになっているショットでは、実は頑張って無理をした体勢なのかもしれない。指を軽く開いてチェケラーヨーの手をしていたら、いい調子に乗れているのかもしれない。滑り手の先端である指先を見るだけでもいろいろな想像を膨らませることができる。どんなときも全身全霊のパーの手で滑るJP・ウォーカーのあのスタイルも、一度彼のパートを見れば無意識でも頭に焼き付くに違いない。「わたしそんなパー初めて!」というくらい、もうハンパじゃないパーなのである。ジェイミー・リンのトゥイークが、ノーグローブで指先までスタイルがでているのも周知の事実。映像でも写真でも指先のカタチは作品の印象に大きく関わるし、滑り手の個性を象徴するのだ。
 ところが、スタイルを象徴するはずの指先を全部隠すミトングローブが近年のスノーボードシーンで流行中。これじゃあみんなの指が見れないじゃん。もちろんミトンをやめてくれという話ではない。ミトンの高い保温性は寒い山では間違いなく調子が良いし、ミトンでパークを流しているスノーボーダーはなんだかオシャレに見えたものだ。それに、女性がミトンをつけていると何故だかカワイイ。自分も寒い日はぬいぐるみみたいなルックスに違和感を抱きつつもミトンをして滑ることもしばしば。
 ここで言いたいのは、この人って指もかっこよくない? と言いたくなるスノーボーダーがもっといたら楽しいな。ってこと。スノーボードは個性を見せ合う遊びだからこそ、特盛つゆだくの個性が見たい。随分長くなったけど、Brocken-Gからみんなの指を見せてくれよって話はこれでおしまい。

 

Mack Dawg Productions『Shakedown』JP・ウォーカーのフルパートより。JPといえば、このパーです。

 


JP・ウォーカーの指が多数収録の、People Films『Good Look』収録のフルパート。

 


ノーグローブがトレードマークのスタイルキング、ジェイミー・リンのプロモデル20周年アニバーサリーエディット。

 

日本のスノーボーダーで指先までスタイルが出ているといえばこの人、仁科正史のVolcom AD。

 


Yone Film『Live Naturaly 3』 仁科正史パート。ひと目で分かるそのスタイルは唯一無二。

BROCKEN-GBROCKEN-GBROCKEN-G

日本出身の旅人。長年の放浪の末、2016年帰国。元プロスノーボーダー、普通のスノーボーダー、季節労働者、Sushi職人、あのよく酒を奢ってくれる人、あのよく酒をせびってくる人、BBQ番長などなど…人が彼を形容する言葉は多くあるがVHSSNOW上での肩書きはコラムニスト。

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